
「羅蕙錫― 女性画家、朝鮮近代史を生きる」
浦川登久恵氏 鹿児島国際大学非常勤講師
羅蕙錫は日本で美術を学んだ朝鮮最初の女性西洋画家であり、朝鮮の「新女性」の筆頭にあげられる人物である。本講演では、羅蕙錫の波瀾に満ちた生涯を追いながら、彼女の実像を歴史の流れの中で確認し、その生涯が私たちに問いかけるものを考えてみる。
「ハングルの歴史 ―東アジアの視点から」
木村 拓氏 鹿児島国際大学准教授
近年、韓国語を勉強する人は増加してきたが、ハングルの歴史というと、それほど知られ ていないように思う。また、現代の韓国ではほとんど漢字が用いられていないため朝鮮 では伝統的に漢字・漢文が使用されていたという事実も、あまり注意されていないように 思う。本講演では、15世紀半ばに創制されたハングルの歴史の特徴について、朝鮮の文字 文化の中で、ひいてはその他の東アジア諸国の文字文化との比較の中で考えていきたい。